昔から植物を撮るのが好きだった。ふわふわのハイキーにして花を撮るような簡単な事はしたくはなく、私なりに植物の魅力を表現しようとずっと撮っている。特に着目しているのは葉の方だ。花もその植物の個性がよく出るが、葉っぱにだって個性がよく出る。
植物の葉は種類だったり植生する地域などによって多様な姿形を見せる。ただ光を受け止めるだけなら凝った形や模様なんて必要ないはずなのに、神様の悪戯と言わんばかりにそれぞれが美しい姿を持っている。葉の形、葉のつき方、葉に浮かぶ模様、葉脈の流れ方、多様な世界がそこに広がっている。
私たち人間はそれらを美しいとか不思議とか思って眺め愛する訳だが、当の植物達はそんな事をきっと気にするでもないだろう。ジロジロと眺められているのを傍目に、植物達は只々光合成の為に自らの葉を広げる。植物の葉がこんな姿形をしているのはおそらく単に生存の歴史の重なりであって、人間がそこに美を求めたりするのは何とも勝手な行為だと感じる。私はそんな植物達とのすれ違いを楽しみながら、一枚一枚写真に収めている。